レイテ島の現状2 最大の被害を受けたタクロバンの今

「フィリピンの今、現地に在住する23歳からのメッセージ」
連載第4回「レイテ島の現状2 最大の被害を受けたTaclobanの今」

今回はセブ島北部よりも一層被害が大きいとされているレイテ島・タクロバンについての現状を報告する。

今回の台風30号Yolandaでは、レイテ島・サマール島が特に大きな被害を受けた。台風の中心が通過してしまったことも原因だが、その地理が特にタクロバンというレイテ島の右上の地域に甚大な被害をもたらした。

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レイテ島・サマール島南部の地図。タクロバンは地図の中央やや左の湾の最も内側。

レイテ島は南北に細長い島であるが、被害の大きかったタクロバンは島の右上に位置する土地で、セブシティーよりも大きくこの地域の中心的な町であるようだ。

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タクロバンの拡大地図。内側に海が入り込んでいるエリアで高波が発生したと言われる。


今回この町が甚大な被害を受けてしまった原因の1つには、湾の内側に位置するために海水が強烈な風によって押し寄せ、高潮がタクロバンに集中してしまったのではないかという一部の見解がある。確かに地理を拡大して確認すると、タクロバンが大きな湾であり、特に高潮を受けたとされる地域では湾内でも特に内側に入った地域であったことがわかる。

筆者たち一行はタバンゴを離れ、引き続きバランガイキャプテンと共にタクロバンへの約140キロの道を3時間かけて移動した。

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タクロバンへ向かう道中のサンタフェという地域。この風景が延々と続いている。

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多くの家の屋根が壊れ、避難する場所も少ない。

タバンゴからタクロバンにかけての移動を陸路で行った場合、現地に向かうにつれ被害が大きくなっていくことを感じることができる。タバンゴも大きな被害を受けているのだが、やはりレイテ島の東部の方がより被害が大きい。道中のサンタフェ辺りから被害状況は急激に悪化し、タクロバンに着く頃には一行は言葉を失った。

現在タクロバンまではオルモックからのレンタカーを使うか、関係機関の飛行機で入る必要がある。またタクロバンから避難のための飛行機が出始めているが、避難者用なので利用は控えたほうがいいだろう。

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タクロバンに入るゲート。上部が壊れている。

タクロバンに入ると状況は更に悪化する。押し寄せた高波は高さ7メートルとも言われており、海沿いの建物のほとんどが海水の圧力を受けたと思われ、陸側に傾いている。

一時的にタクロバンの住民はドーム型の建物に避難したが、支援物資が建物に届かなかっため一部の住民は諦めて自分の家に戻ってしまっており避難している人たちの動きが把握しきれていないのが現状だという。またタクロバン市役所には各国の国レベルの援助部隊や、国際的な規模のNGOがキャンプを形成している。しかし町全体が破壊されている現状では、むやみに手を付けても解決の糸口が見つかってこないようだ。

筆者たちはタクロバン市役所に向かい、日本の領事館の派出所に向かった。

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住民が非難する建物。遺体の安置所になっている区画もある。

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タクロバン市役所は大規模な組織の一大キャンプ地となっている。

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市役所のテント。配給や報道など各種の活動が行われる。

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日本領事館の派出所には日本国廣州総領事館の鈴木孝領事が中国からいらっしゃっている。
写真は外務省領事局政策課領事体制強化室の伯耆田(ほうきだ)修室長と筆者と同行したスタッフが話している様子。

タクロバン市役所には、UNICEFやWFPの他、世界各国のメディア、トルコなどの国家からの物資などが集まっている。その中にあるのが日本領事館の派出所で、ここでは日本国廣州総領事館の鈴木孝領事と、外務省領事局政策課領事体制強化室の伯耆田(ほうきだ)修室長にお話を伺った。

鈴木領事によるとタクロバンでは遺体の回収作業が進んでおり、表面上で遺体を目にすることは少なくなったそうだが、現在も毎日約30体ほどの遺体が収容され続けているそうだ。また治安の面でも不安があるため、不用意な行動は控え、日没後の行動は一切禁止としている。

物資の配給に関しては、ここ数日で確実に搬入が増えているという。市役所内のこの場所にはトルコからの米が山積みになって置かれていた。

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各国からの支援物資の搬入は増えているが、配給がまだスムーズには進んでいないようだ。

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市役所の敷地内では支援団体やメディアがテントを張る。

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大きく曲がっているヤシとテント。

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市役所の敷地内も被害を受け、ゴミが集積されている。

この後筆者たちはオルモックへ戻りセブに帰港したが、帰りの150キロ程度の道のりは一切の電気が止まっているため、日没後は真っ暗になってしまう。また所々にあるガソリンスタンドや教会などが壊れているため、ライフラインの復旧には数年〜数十年の時間がかかるのではないかと思う。

レイテ島内のほとんどが被災してしまっている状況の中で、誰が何をどのように実行していくかの支援の棲み分けと、復興までの中長期的な計画を立て、それを何度も更新しながら進んでく必要があると感じる。過熱するタクロバン内の報道の中で、タバンゴのような多くのレイテ島の他の地域は、支援が入らないだけでは情報の発信も行えていないため、復興に更に時間がかかってしまうのではないかと予想している。



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教会の屋根が崩れている。ほとんどの住民はカトリックである。

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シェルのガソリンスタンドの看板。貝のロゴの部分だけが強風のため抜けてしまった。


今回セブからオルモック、タバンゴ、タクロバンを経て戻ってきたルートは以下の通り。

セブ市内から出発
セブ第4港からスーパーキャットという高速船でオルモックへ。
http://www.supercat.com.ph/

スーパーキャットのチケットはセブシティーの各種モール内で購入可能。
空港のあるマクタン島であれば、ガイサノマクタンというモールの地下一階のカウンターで取得。
こちらは午後7時まで営業している。

尚週に2便ほど車のまま乗船できる大型のフェリーが出港しているので、現地入りを車で行う場合には日程をあわせる必要がある。

人だけが乗る船は往復で1,500ペソ程度。
プロモレートが適用されている場合には1,200ペソ程度になることもある。
【時刻表】

セブ→オルモック

セブ5:30 AM発  オルモック8:05 AM着 毎日運行
セブ11:00 AM発  オルモック1:30 PM着 毎日運行
セブ4:30 PM発  オルモック7:00 PM着 毎日運行

ただしどの日程でも遅延の可能性があるため、
セブに帰る当日に日本に帰る日程を組むのはおすすめできません。


オルモック到着後

下船するとレンタカーを使うように促されるが、現状で現地入りする場合には現地の関係者や知り合い及び警備の同行が必須と言える。

個人ができることは皆無に近いが、組織として渡航する場合には必ず現地と繋がりを持って動きが目に見えるようにしておくことが大事。

タバンゴまで約1時間

タクロバンまで約3時間

オルモックからセブ

同じくスーパーキャットを使った場合の時刻表です。

【時刻表】

オルモック→セブ

オルモック8:15 AM発 セブ10:35 AM着 毎日運行
オルモック1:45 PM発 セブ4:05 PM着 毎日運行
オルモック7:15 PM発 セブ9:35 PM着 毎日運行

こちらも遅延を想定して、余裕のあるスケジュールで行動して下さい。

次回は総括と今できる支援・協力についてまとめます。

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セブ市内から100キロ以上離れた被災地Medellin/Malapasucua/Bogo

「フィリピンの今、現地に在住する23歳からのメッセージ」

連載第二回
「セブ市内から100キロ以上離れた被災地Medellin/Malapasucua/Bogo」

前回は大まかに今回の台風30号Yolanda(haiyan)被災の状況とセブ市内の風評被害についてまとめたが、今回は実際に現地入りをし、緊急支援を行った。

現地の位置関係

場所はセブ島北部の、
Medellin town(メデリン)
Malapascua island(マラパスクワ)
Bogo(ボゴ)
の3ヶ所。いずれもセブ島の最北端で、日本の報道だけでなく支援の中心から外れている地域である。

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こちらはGoogle Mapに情報を追加したもの。下に見えるのがセブ・シティとマクタン島、
セブ島北部にBogo・Medellin town・Malapascua islandと順番に続き、被災地として多く報道されているタクロバンは右上。

縮尺はセブ・シティからマクタン島までが約10キロとなっている。メデリンまでが距離にして約100キロ強、道のりにするとその2倍はあると思われる。いかにセブ・シティ及びマクタン島と被災地が遠い場所かということがわかる。

今回筆者はJATIC - セブ日本人観光協会の一員として現地入りした。
この協会には旅行会社の他、ホテルなども所属しており、多くの関係者が緊急物資支援のために朝6時にセブを出発。

セブ・シティからセブ島最北端の町ダーンバンタヤンまでは片道3時間と想定されていたが、悪路や渋滞も伴って行きは4時間、帰りはなんと7時間弱を要する長丁場となった。



1,Bogo〜Malapasucua island

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まず到着したのは2時間半ほどかけて到着したBogo。ここは長距離バスの休憩所の風景だ。
強風によって倒された木々が、一週間経過して枯れている様子、また住民が支援物資や生活の脈となる道路を整備したため、倒木が道路脇に積み上げられている様子がわかる。



Bogoはサトウキビの生産地として知られる地域で、見渡す限りサトウキビが生産されている様子が幾度か道中で見受けらたが、一部は同じ向きに倒れ、まるで大きな生き物が通り過ぎたような爪痕が残っている。



サトウキビといえば日本では沖縄が有名で、主に砂糖を生産するための植物として知られているが、ここでは現地の酒だけでなくその植物自体の繊維の強さから民芸品の材料としても使われるそうだ。



Bogoは山中にある町で、産業のほとんどが農業か畜産業と思われるので、簡易な小屋や植物が風によって相当な被害を受けたものと思われる。


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ダーンバンタヤンまでの車窓はひたすらに家や木が倒れ、壊れていた。
その中でも特に印象的なものがこちら。

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大きな木が倒れているが既に木の先端が切り落とされていて現地の住民がここ1週間だけでも確実に復興に向けて動き題していることがわかる。更に写真の上部を見ていただくと看板がぶら下がっている。少し見にくいのだが、この看板には「We need food and water」と記されている。



何かしらの訴えを記したバナーを持った人々が日中は道端に無数に立っており、車が通る度にちょうどヒッチハイクのようにそれを掲げて緊迫した状況を訴えている。今回のような被災地に対しての緊急支援を行うときの注意点の1つに支援物資の平等な提供がある。力あるもの、要求するものだけが物資を受けとることができる一方で、性格上このような行動ができなかったり、何らかの怪我などで要求を伝えられない人には支援物資が届きづらい。支援物資の不平等は文字通りの意味から派生して、不平不満を産み、地域の状況悪化にもつながりかねないので注意が必要である。



こういった問題を解消できるのは支援側であることが多い。緊急支援を行う場合には事前に地域のリーダーに町の名簿の提出を求め、一人あたりの物資のセットを作った状態で持っていく。そして指定した時間・場所に集まってもらい、名簿を読み上げて1人づつに渡す。緊急時だからこそ支援側はこのような細やかな対応が求められる。


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Bogoから1時間半ほどでセブ島最北端の地、ダーンバンタヤンに到着する。
この街はMalapasucua islandへ向かう船の発着地がある町で、港町の雰囲気が漂う。


1枚目の写真は発着所の近くの建物。屋根が大きく崩れ、風の威力を物語っている。
2枚目は1枚目から90度右に向きを変えた場所で、トタンの屋根が風によってめくれ上がっている様子が見て取れる。またBogoからダーンバンタヤンまでの道のりでは、少なくとも2つの小学校と1つの高校が被害を受けていて、校舎の大部分が倒壊もしくは破損している。


ここからJATICは物資を現地の漁師船「バンカーボート」に積みMalapasucua islandまで約30分乗船。


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2,Malapascua islandでの緊急支援

Malapasucua islandはセブ島突端より更に先の離島で、美しいビーチが有名な隠れた名所。その美しさは多くのリゾート好きには知られたところで、インターネットなどで検索していただければ輝くビーチがご覧いただけるはずだ。

そんなMalapascuaの現在の様子は、「緊急支援を必要とする離島」に様変わりしてしまっている。


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この島ではバランガイ(フィリピンの都市構成の最小単位)が1つしかない。
日本っぽく言うと「Malapascua島にはMalapascua町しかない」というような状態だ。


ただこのバランガイの中には4つほどの任意と思われるグループがあり、船ごとにそのグループが住んでいる浜に上陸しての緊急支援となった。事前にグループのリーダーにコンタクトを取り、ネームリストを作成・提出してもらい、それに従ってこちらが物資セットを用意し持参するような流れになる。


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物資配給は大きなヤシの木が折れた静かな浜で行われた。


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上3つの写真が各家庭向けに事前のリストを利用して準備した均等な配給、一番下は子ども用のビスケットの配給の様子。

台の上から配給を受ける人の名前を大声で呼び、10人程度で列になってもらって配給していく。受け取る人の様子が様々だったことが筆者は個人的にとても印象的であった。


貰う前から嬉しそうな笑顔を浮かべている人。

伏し目がちに受け取ってそっと帰っていく人。

感謝の言葉「salamat」を何度も口にしている人。

今にも泣きそうな顔をしている人。

もらったビスケットをすぐ口に運んで走りだす子ども。

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緊急支援の場合、物資を受け取る側のバックグラウンドを1人づつ正確に把握することは非常に難しい。
それぞれに被災状況が異なるため、心のケアとまでいかなくとも、掛ける言葉にも気を使う。

また物資の支援は同じものを大量に送るだけでは実際は不足してしまう。
第一陣の支援は多くの場合主食と飲料であることが多いが、その後はビタミン不足による病気の発生や治安の維持、インフラの整備等による生活の復旧など時間が経過するにつれ必要とされるものが変化してくる。

筆者の属したチームはもう1つのグループにも緊急支援を行い、Malapasucua islandを後にした。


3,Medellin town

MalapasucuaからMedellin townまで向かう道は、Bogoからの道よりもやや状況が悪かったように思う。
バナーを持つ人が増え、家を失った人々が路肩で座って集まっている。Bogoと比較するとNGOがやや支援に入っているようで、時よりしっかりと装備した他の国のチームの姿も見られた。


筆者は仕事上ほぼ毎日マクタンの国際空港に行くのだが、国境なき医師団などの国際的な規模の団体のチームがセブ入りしていることは目にしている。しかしセブ島北部に入っているかは確認できていない。いずれにせよ、セブ市内から遠く離れたこのエリアの情報を正確かつ大量に持っている人は未だに少ないと思われる。


JATICがMedellinの集会所に着いたのは、午後5時前後であったと思う。
到着時はまだ日が暮れかけていたが、物資配給が始まった頃から急激に暗くなった。また配給が非常に忙しかったため、この場所での写真は少ないことをご了承頂きたい。

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ここでも同じ要領で均等に物資を配給した。

大きめのロウソクとマッチも合わせて渡していたのだが、暗闇の中で小さな子どもたちがもらったばかりのロウソクに火をつけ、支援側の手元を照らしてくれた。

大柄の男性が筆者に向かって「私たちのために動いてくれてありがとう。助けようと思ってくれてありがとう。」と声をかけてくれたが、その声は体に似合わずとても小さかった。

私たちが今被災地にできることは大きくないが、それぞれの組織が役割分担を明確にしていく必要がある。国際的な規模の団体が大規模な緊急支援を行う一方、緊急の段階が過ぎると精神面のケア、インフラの復興、復興計画全体のアシスト、草の根レベルでの人1人に対しての継続支援など、時間が経過すればするほどその内容は多様化してくると思われる。

現地に在住している人間としては、勤務の間を縫ってできることを考えていきたいと改めて感じた。


次回はセブ市内の風評被害についてもう少し詳しく触れてみたい。



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セブ市内・マクタン島内の現状と風評被害

「フィリピンの今、現地に在住する23歳からのメッセージ」

連載第一回
「セブ市内・マクタン島内の現状と風評被害」


2013年11月8日、観測史上世界最大級とも言われる台風30号「Yolanda」(共通表記:Haiyan)は、フィリピンのビサヤ地方に大きな傷跡を残して大陸へ去った。当地フィリピンだけでなくカンボジアやベトナムでも死傷者を含む大きな被害が確認されている。


この度のYolandaはその強さ895hPa、瞬間最大風速は90mとも言われる。アメリカで大きな被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」を覚えていらっしゃる方も多いと思うが、それよりも更に強いというから驚きの一言である。

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本連載では現地ビサヤ地域より大規模な被害の状況から草の根レベルの情報までを日本語媒体で伝える最新の連載とすると共に、日本からどのような支援ができるのか、筆者の国際協力の経験からその視点も交えてお伝えしたい。
尚、連載執筆中に4つの被災地に赴く予定です。


第1回となる今回はセブ市内・マクタン島内の現状と風評被害について。

というのも、日本でも今回のYolandaについては大きく報道されており、その多くが「セブ島近郊の島レイテ島」などと報じられているようなのだが、実は地理としては大きく離れているため当地への被害はほとんどない。しかしこのような報道の過熱が風評被害の一因となっていることは間違いないだろう。東日本大震災に匹敵、またはそれ以上の被害が予想されている今回の災害では報道も加熱しがちであるが、また風評被害も同じように発生している。

PB053277 のコピー


筆者は現地にて旅行会社に勤務・在住しており、
その会社PTNトラベル代表の海老原の話によると現時点で例年の年末年始の渡航者は減るのではないかと予想しているそうだ。

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これは日本の海外旅行関連企業でも同じような予想が聞かれるのことである。また弊社は現地にてオプショナルツアーを催行しているが、台風の通過後、年末年始のツアー予約のキャンセルが相次いでいる。



また本年12月15日にはこれまで1日1本であった日本からマクタン・セブ国際空港までのフィリピンエアラインがもう1便増える予定となっている。
しかし以前大阪からマニラへの便が増便された際、客入りが悪いことが原因でたった1ヶ月半のうちに就航中止となってしまった経緯がある。


「セブが盛り上がる契機となる直行便の増便(予定)のタイミングで、このような災害が発生したことは非常に残念。就航中止にならないことを願っている。」セブという地に10年腰を据えて働いてきたからこそ、この時期での風評被害は痛手だ。

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PTNトラベル(現地マクタン島にオフィスを構えるツアー催行会社)
http://www.ptn.com.ph/



今回被災された地域は「セブ市内」ではなく、「ビサヤ地域のセブ島北部・レイテ島の一部・サマール島の一部」であり、当地マクタン島では市民も既に落ち着きを取り戻している。観光に関してもツアー催行は1つのツアーが来週まで催行を見合わせている以外は全て催行されている状況で、少なくともピークシーズンとなる年末年始には全く問題なく観光を楽しんで頂ける。

しかし旅行業法の約款によりキャンセルチャージがかかるか、かからないかのこの時期に、駆け込むように渡航自体のキャンセルが相次いでいるようで、それに伴って現地でのツアーのキャンセルも入ってくる。

現状のセブ市内・マクタン島内は基本的に日常生活に問題はなく、当日こそ停電などが発生したものの現在は道路・電気・水道・Wi-FIなどのインフラなども機能している。

また当地では被災地への募金活動が始まったり、チャリティーシャツの販売がネット通販で始まった。

世界でも有数のFacebook使用率となっているフィリピンでは、数えきれないほどの祈りと行動の様子が連日シェアされている。

幸いなことにセブ市内・マクタン島では被害がなく、むしろ緊急支援の必要性を感じて、人々は動き出しているのだ。

日本と比べ賃金が低い当地でも、その中から少しでも寄付をしたいという声も多く聞かれる。

ナルスワン島


多くの方がご存知の通り、セブ市内やマクタン島の経済活動の多くは観光に関係しており、観光の急激なキャンセルは直接現地の方の生活に打撃を与えることとなる。近年では家具製造やIT関連企業、留学事業なども増えているが現状ではまだ観光が主要産業である。

どうか正確な情報から渡航の可否を判断してほしい。被災地に直接入って支援活動を行うことは難しくても、観光を楽しんでもらえるだけでも十分セブやマクタンのためになる上、収入を受け取った現地の方々もまた寄付を行うので、観光するだけで本当に大きな効果がある。


毎日日ざしが強く照りつけるここセブでは、
多くの人が今も日本の方々を待っている。




次回はセブの北部Marapasuca islandと、
その道中となるMedellin town・Bogoの3箇所を訪れ、
セブ島北部の現状と生の声をお伝えする。

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[Photos via CNN]


【お知らせ・フィリピンビサ地区への現地視察及び情報発信】


日本ではフィリピンの台風被害について大きく報道されているようですが、セブ市内やマクタン島には大きな被害はないものの、風評被害に苦しんでいます。

現状を正しく伝えるため、4〜5回にかけて連載で被災地の状況をお伝えしたいと思います。

今月16日には被災地の1つであるセブ島北部Medellin townとMarapasucua islandを訪れます。

また同21日にはレイテ島オルモックから出発し、被害が更に大きいと思われるTabango、そして日本でも大きな報道になっているTaclobanに入ります。

連載としては、(予定)

第一回 セブ市内・マクタン島内の現状と風評被害
 
第二回 セブ市内から100キロ離れた被災地Medellin townとMarapasucua island

第三回 「セブ島」と「セブ市内」の位置関係と状況の違い

第四回 レイテ・Tabangoバランガイリーダー(町長)へのインタビュー及び現地視察

第五回 最大の被災地Tacloban視察レポートとと今後の展望

可能であれば総括で第六回が書けるようにしたいと思っています。

発信したいこととしては、被災地の正しい情報とどのような取り組みが私たちに今できるのか、そして被害はほぼゼロであるにもかかわらず風評被害に苦しむ観光地マクタン島・セブ市内の現状を届けたいと思っています。

尚、16日は現地観光省トップとの同行となります。
21日は現地警察とガイドがレイテ島から同行することが決まっており、視察行程は全てアメリカのNGOの日本支部との同行となります。

現在現地にはなかなか入ることが難しいため、非常に貴重な情報が日本語媒体で発信できる可能性がありますので、お忙しい中とは存じますがご一読いただければ幸いです。

よろしくお願いします。
(シェア歓迎です。)

倉田

Typhoon #YolandaPH in Lapu-lapu city,Mactan,Cebu,Philippines Nov,8.

現在住んでいるマクタン島に巨大台風です。


The world's strongest typhoon of the year slammed into the Philippines early Nov,8,2013.
take by @taku0415 in Mactan island.11:00AM

#Philippines
#SarahGonMinute2WinItPH
#YolandaPH
#keepsafe
#Haiyan
Metro Manila
Filipino
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さあ旅行!成田までどうやって行く?

成田空港は都心から意外と遠くて、アクセスの際にはやや困る事もあります。
費用と利便性の観点からみて、

どの方法が一番良いのかについて考えてみます!

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結論として言えるのは、「成田エクスプレスの優位性はほとんどなく、他手段がかなり発達してきた事でアクセスが以前より便利になっている」ということでしょう。

意外と知られていないものとしては、

東京駅
銀座駅

からのシャトルバスです。
これらは非常に安いうえ、便数も比較的多く、乗り場もわかりやすいためおすすめです。

東京駅から(京成高速バス)


東京駅及び銀座駅から(ビィートランセ)

また東京外からで知られていない手段として、非常に便利なのは、横浜駅のYCATからの高速バスです。

横浜駅から</span></strong>">横浜駅から(ヨコハマ・シティ・エア・ターミナル)

このYCATからのバスは
12歳から25歳までのユースと、
65歳以上のシニアは、
片道2000円
で成田まで向かう事ができます。
電車とバスの乗り継ぎや、京浜急行の利用などと比べると、席が疲れにくく、ターミナルの入口に着くために成田で上下の階に移動する労力がゼロとなり非常に便利かと思います。
更にこのバスがすごいのは、ほとんど定刻かそれより前に到着しているという実績を積み重ねている事で、遠方からでもかなり安心してバスを利用できます。


また都内効外からは日暮里から36分のスカイライナーも便利です。
スカイライナー</span></strong>">スカイライナー

こちらは2400円ではあるものの、都心までアクセスしてバスなどに乗り継がなくとも直接アクセスできます。
筆者が利用したときには、席に電源プラグが装備されており、飛行機の中・空港での作業を見越して電子機器の充電をする方が多くいらっしゃいました。

このように成田には電車・バスでのアクセスを基本とし、その組み合わせで様々なアレンジが可能となります。

旅行前日の予定、お財布の事情に合わせて最適なプランを選択してみてください!

Have a good trip!


セブでテニスをしてみよう!

エキサイトセブ更新です!

「セブでスポーツをしよう!テニス編」</span></strong>">「セブでスポーツをしよう!テニス編」
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南国でのスポーツの後、飲み物を飲むと日本の3倍ぐらい美味しく感じますよ!

それでは、また!